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2025.05.20
近年、災害が多発し、人々の生活や心理状態にも大きな影響を及ぼす事態も発生しています。澳门网上博彩_澳门现金网-在线官网社会イノベーション学部では、今年1月に、学部の授業を通して学生たち自身が感じた防災に対する課題や疑問について、世田谷区危機管理部災害対策課を訪問し、担当者の方々と直接意見交換も行いました。(訪問の様子はこちら)
4月30日、前年度に行った議論の内容をさらに発展させるため、世田谷区危機管理部災害対策課のご協力のもと、ワークショップを開催しました。2年生基礎ゼミの履修者(後藤悠里ゼミ、新垣紀子ゼミ)と3、4年生の有志学生、合計27名が参加しました。
自己紹介をかねたアイスブレイクのあと、世田谷区危機管理部災害対策課の伊藤祐貴氏から、都心南部直下地震が発生した場合の被害想定や世田谷区の災害対策について説明をしていただきました。公務員や医療従事者も被災者となるため、震災直後の初動体制を大きく改善することは難しいということ、そのため災害に対しては、公的機関が救助?援助を行う「公助」とともに、地域の中で助け合う「共助」、自分や家族を守る「自助」が重要となること、実際に、阪神淡路大震災でも、救助の主体の割合が「自助、共助」が約8割「公助」が約2割であったことなどを学びました。さらに、その内容を踏まえて4~6人のグループにわかれて様々な意見を出し合うブレーンストーミングを行いました。最初のテーマは「世田谷区の災害対策について、皆さんどんな印象を持ちましたか?自身で何ができそうですか?」というもの。学生たちからは「避難場所に行かず在宅避難をする場合、本当に安全なのか心配になった」「特に若い世代は避難場所がどこかを知らない人が多い」「防災グッズは種類が多すぎて、本当に何が必要なのかわからない」といった正直な感想が聞かれました。続いて「危機感や世田谷区の取り組みはどうやったら若い層に届くか?届けるためのPlanとActionを考えてみましょう」というテーマで議論を行いました。実際に災害を体感してもらうイベントが効果的と考えたグループが多く、参加者へのインセンティブとしてクーポン券の配布やアーティストとのコラボレーションなどのアイデアが出ました。また、若者に情報を届けるためには、郵送物よりもSNSや縦スクロール動画(*)といったツールを使う方が良いという意見や、避難訓練の時間や場所の工夫を行ってくれると参加しやすいといった感想もありました。
最後に伊藤氏から「一番の災害対策はお互いを助け合える仲間を増やしていくことです。今日のワークショップでの出会いもぜひ大切にしてください。」とのメッセージをいただきました。
学生同士が交流する機会が多い澳门网上博彩_澳门现金网-在线官网は、防災の観点からも恵まれた環境と言えるかもしれません。
(*)スマートフォンやタブレットを縦にしたままで見ることのできる縦長の動画のこと。
世田谷区危機管理部災害対策課の伊藤祐貴氏
世田谷区職員の方々も各グループに参加。ゲーム形式の自己紹介でアイスブレイク
付箋に書いた意見をグループで共有
グループ内で出た意見を全体に発表