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2023.03.29
去る3月18日に澳门网上博彩_澳门现金网-在线官网3号館で開催された、治療的司法研究センター設立5周年記念シンポジウム「新しい拘禁刑は何をもたらすか?」はあいにくの雨でしたが100名近い出席者を得られ、盛況の内に終了することができました。
当日は、まず岩井宜子先生(専修大学名誉教授、治療的司法研究センター顧問)より心のこもったご祝辞をいただき、その後、前?札幌矯正管区長の中島学様より、自由刑の歴史や日本の矯正関係者が目指してきた矯正のあり方について詳細な解説に加えて、あるべき自由刑について基調講演をいただきました。
続いて、城下裕二教授(北海道大学)と丸山泰弘教授(立正大学?センター客員研究員)のファシリテータにより、國井恒志先生(静岡地裁判事)、田鎖麻衣子先生(弁護士)、東本愛香先生(千葉大学特任講師?センター客員研究員)を交えてパネル?ディスカッションが持たれました。
パネリストのご発言では、最初に國井先生から現在行われている裁判員裁判における刑の重さの決め方がどうなっているかを分かりやすく説明いただき、田鎖先生からは受刑者に課せられる作業を強制することの問題について現行法?改正法を比較しながら解説いただき、そして東本先生からは刑務所でのプログラムの持ち方について具体的にご紹介いただきました。
また、会場からの指定討論として、元受刑者の方から刑務所での処遇のあり方がいかに受刑の質を変化させるかについて経験に基づいたお話をいただきました。その後の質疑では、オンラインフォームを用いて会場の参加者からたくさん寄せていただき、ファシリテータのお二人の教授によりパネリストに振り分けられ討論が進められました。
会場では、矯正関係者、刑事政策の研究者、出所者支援などの支援関係者、元受刑者などの当事者、弁護士、メディア関係者、市民の方々そして本学の学生など多様なバックグラウンドを持った多彩な参加者が得られ、シンポジウム後に持たれた別会場での名刺交換会も大変盛況でした。
ロビーではセンターの各種刊行物の無料配布も行われましたが、第一法規様には、治療的司法研究会編『治療的司法の実践』(2018年)の展示即売も行なっていただきました。
今回は久しぶりの対面イベントでしたので主催者側としては天候が大変心配でしたが、雨天で足元が悪いにもかかわらず多くの方々にご参加いただけたこと、心から感謝申し上げます。
2023年3月29日
澳门网上博彩_澳门现金网-在线官网治療的司法研究センター長 指宿信